BABY総選挙にて得票数25888票! ロンドンⅡがNewコレクションで登場です☆

おなじみ衛兵BABYに仲間たちも加わって、おしゃれでかわいいNewシリーズ。
2月から新シリーズが大展開☆春夏のBABYコレクションをお楽しみに!
店頭・オンラインでお楽しみください!


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ロンドンⅡ 新商品一覧

3月以降も続々新商品登場!
春夏のBABYコレクションをお楽しみに☆

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BABY総選挙の投票結果

2018年8月4日から9月2日までに投票された内容を表示します。

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BABYダヤンとは

猫のダヤンが3人の魔女のいたずらによって赤ちゃんにされてしまった!
そんなお話から生まれたBABYシリーズは、いつものミステリアスなダヤンとはちょっと違うかわいさがいっぱいの大人気シリーズです。
毎年春には新しいBABYのお話がうまれ、絵本や描きおろし作品はもちろん、グッズとして愛されてきました。 そして2019年、来春のBABYはみなさんの投票によってリバイバルシリーズでラインナップ!
懐かしのBABYやお気に入りBABY、あのころにはなかった新ラインナップでお目見えします。

BABY代表「森のささやき」

BABYダヤン 新作ストーリー 2019.02.15 UP

池田あきこ先生描き下ろしの完全新作ストーリーです!


ダヤン 女王に会いにロンドンへ

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お誕生日の朝のこと。
いい気分でダヤンが歩いていると、向こうから奇妙な格好のおじいさんがやってきました。

ピノキオみたいな長い鼻に鼻メガネ。
これまた長くてまっ白なおひげからは色とりどりの長い上着がのぞき、長い杖で拍子を取りながら
「ロンドンから来たお話売りのお話はいかが?」
歌うように呼びかけてくるのです。
「へえ」
ダヤンは目を丸くしました。

「さあさあ、お話コートからお話をひとつ選んでごらん」
ウィンクしたおじいさんのお話コートには、本の挿絵のような図柄がひとつひとつ美しい刺繍でつづられ、見ているとどのお話も聞きたくなってきます。

「ここにもあるよ」
持ち上げたおひげの下につづられていたのは、ナント!黒いもこもこの帽子をかぶり赤い上着を着たダヤン!
「これ!」
思わずダヤンは叫びました。

「ああ、いいお話を選んだな。女王見たさにロンドンへいったこねこの話だよ。お代は金貨一枚で結構」
お話を聞きたくてたまらないダヤンは困ってしまいました。
「でも、ぼく金貨持ってないんだ」
「ふうむ」

鼻メガネをかけなおし、しげしげとダヤンの目をのぞきこんだお話売りはいきなり笑い出しました。
「なんだ、おまえはダヤンだな。おまえの話はたくさん聞いてるよ。友だちのモプサから」
そして杖を渡すと、くるり後ろを向いたその背中には金色の葉っぱが大きく刺繍されていました。

「叩いてごらん」ダヤンが杖で葉っぱを叩くと、揺れた葉っぱの間からチャラチャラと音を立てて金貨が落ちてきました。
「さあ、お代は済んだ。行っておいでロンドンへ!」
気づくと杖は金色に変わり、ダヤンはお話コートの絵の通り、黒い帽子を高々とかぶり、赤い上着にはたくさんの勲章をつけた勇ましい衛兵の姿になっていました。

プップゥワー!

陽気なラッパの音に合わせてこちらへ行進してくるのは旗をかかげたジタン、マーシィ、イワン。
ラッパを吹きならしているバニラとシームもちょっと小ぶりな衛兵姿。

ロークとマルト兄弟も加わり、そろって宮殿へと行進していきます。
美しい旗が賑々しく風に翻り、観客で埋まった沿道からは大きな拍手が巻き起こりました。
「こねこが女王を見に来たぞ!」
「ようこそダヤン!」
「お話の通りね!」

歓声が上がります。
先頭を行くダヤンは王さまになった気分。うれしくて得意でなりません。

宮殿の入口に待っていたのはお話売りのおじいさん。
「女王さまがお待ちかねですぞ」
おじいさんは腰につけたたくさんの鍵のひとつで宮殿の扉を開けました。

いよいよ女王に会えるのです。
胸がドキドキしてきたダヤンは、隣を進むジタンの顔を盗み見ました。

昔、タシルが王国だった頃、ジタンは王子だったのです。
きりりとしたその横顔からはうかがえませんが、ジタンも女王に会うのはうれしいでしょうか?

緑の絨毯が敷き詰められた大きな部屋の奥、一段と高いところに小さな女王さまが座っています。

深いお辞儀をして、顔をあげたダヤンがよく見ると
「あれ?」
女王に会ったことなどないはずです。

目をごしごしこすったダヤンはもう一度その目を大きく見開きました。
おやおや、目の前の木の枝にちんまり腰かけているのは本の妖精モプサ。 辺りには宮殿の影も形もありません。
そしてお話売りがうれしそうに聞きました。
「お話はどうだった?ダヤン。金貨の値打ちはあったかい?」

おしまい

(ここに出てくるお話売りのお話コートはイギリスでお会いしたストーリーテラーのタフィー・トーマスさんをモデルにしています。‘ダヤンの絵描き旅―イギリス・アイルランド’参照)